2011年 02月 10日 ( 1 )   

☆地湧の菩薩たち☆   

2011年 02月 10日

大分県の別府にひなびた温泉がある。

天満温泉という常連さんでいっぱいの温泉です。


その浴場には、笑顔の光る管理人のご夫婦がいる。


毎日通ってくる常連さんで賑わっている。


ある人が管理人のおじちゃんに聞いてみた。


「お客さんのこと、どれくらい覚えてられるの?」


「ん~そやな~全員やな~
 まぁ~その人の子供や孫くらいまでやったら覚えてるで~(笑)」


と笑顔が光る。


おばちゃんが言う。


「み~んな覚えとるよ~(笑)」


毎日、営業時間が終わると二人で温泉につかり、労をねぎらい明日に備える。


「あ~今日もいい一日やったね~みんな元気そうやったね~」

「ん~ん~みんな喜んどったね~」


そして、早朝4時前に起き、隅から隅まで掃除をして、朝5時の開店に備える。

開店前から、常連さんが並んで待っている。


「おはよう~朝早いね~」

「おはよう~具合どうね~」

「おはよう~また来たんね~」


と一人ひとりに笑顔であいさつ!


その後も常連さんが途切れることなく、一日が過ぎていく。


休みの日には、朝から浴場の修理に余念がない。


「休みはゆっくりしたり、遊びに行ったりしないんですか?」


と聞くと。。。


「自分でできるところは直しちょかんと、
 みんなが気持ち良く温泉に入れんことなるからね~」

「日頃できんとこまで、ピカピカに掃除すると気持ちいいし、
 みんなが喜んでくれるからね~(笑)」


そしてまた明日は朝5時から常連さん達が並ぶ。。。


そんなある日、いつものように朝の常連さんとあいさつをしていると。。。


「あれ!? ばあちゃんが来とらんばい。。。誰か見んかったねぇ。。。」

「あら。。。おかしいばい。。。
 何かあったんか知れんけ。。。お父さん見てくるよ~」              


と、おばちゃんがその独り暮らしのお婆ちゃんの家へ走る!


お婆ちゃんの家の玄関で、大声で。。。         


「ばあちゃん~居るね~!?」

「は~い。居るよ~」

「心配したがね~毎日、朝入り来るのに。。。
 今日、顔が見えんかったけ~心配したがね~」


「いゃ~昨日雪降ったから。。。
 滑って転けたら怖いけ。。。よう行かんかたんよ~」

「さけど、あんたが来てくれたんやたら、入りに行くわね~」

「なら、わたしが手を引いてやるけ。。。行こか~」


と二人で手を握りあって、温泉場へ。。。


「本当に滑るね~」


と笑顔で話しながら。。。
ゆっくりゆっくりと歩いて行く二人の後ろ姿。。。


温泉場に着くと。。。


「あぁ~来た来た!」

「あぁ~よかった!よかった!」

「元気そうやがね~」

「みんな心配したとよ~」


とたくさんの笑顔が咲きました。


みんなの余生で最も大切な場所。。。


みんなの憩いの場、安らぎの場。。。


みんなの生き甲斐の場。。。


こんな素晴らしい商いがある。


こんな光り輝くお仕事がある。


まさに、「地湧の菩薩たち」


その地から菩薩様が湧いてきたようです。


名も知られず、ただひたすらに光り輝く人がいる。


大きくもなく、きらびやかでもなく、名声を浴びるわけでもなく、
ただひたすらに咲く最も美しい雑草の花!


一日でも長く。。。いや、出来ることなら永遠に咲き続けてほしい。。。


手を引き歩く二人の後ろ姿はまさに菩薩様のようでした。。。



ん~キてる~


ん~キてる~


忘れてはいけない商いの心。。。


最も美しい生き方。。。


名も知られていない菩薩たちが日本中に湧いているのでしょう。


いゃ!?ボクらの心の中にも眠っているのかも。。。


菩薩たちが。。。
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by bagzy | 2011-02-10 21:55